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事例紹介

製造業A社の事例

1.課題

研究開発部門では、研究員個々が独自に研究を進めているに過ぎず、メンバー全員の知見を共有したり、議論を重ねることでシナジーやイノベーションを生み出すといったことが思うようにできていなかった。その結果、新しいテーマがなかなか創出されず、売上は既存の商品と市場の動向に依存する状態が続いていた。経営陣はこの閉塞した状態に強い危機感を抱き、研究開発部門に対して、次々と新商品や新素材のアイデアを生み出すイノベーティブな組織へと変わるよう要望していた。そして、そのためには、グループリーダーたちのマネジメント力の底上げが欠かせないと考えていた。

2.アプローチ

上記の課題に対し、グループリーダーにリーダーとしての役割を十分に認識していただき、コミュニケーションスキルをはじめとしたマネジメントスキルを総合的に高めていただくことが、シナジーとイノベーションを引き起こせるチームを作るためには必須であると考えた。
そのために、研究開発部門のグループリーダーに必要なマネジメントスキルとはどのようなスキルなのかを細分化して、それぞれを定義づけ、評価基準を設け、それぞれのスキルを高める長期的なプロジェクトを計画した。

3.導入プロセス

  1. 当部門のグループリーダーに必要なマネジメントスキルを細分化し、それぞれを定義づけした上で、評価基準を10段階で策定。(標準のスキル評価基準をベースにアレンジ)
  2. グループリーダー(管理職)対象に、マネジメントの基礎スキル習得のための研修を実施。
  3. リーダーとしてのビジョンと目標を設定し、アクションプランを策定。
  4. マネジメントスキルを底上げするための1to1コーチングを6ヶ月間にわたり実施。同時に、グループ運営面で抱えている悩みや、直面している問題解決に対してもコンサルティング。同時に、部下に対してのコーチングのセンスを身に付ける。
  5. プロジェクトを振り返り、さらなる改善策を考案。また、新たな目標を設定する。

4.効果・結果

プログラム導入後、以下の5つの組織的な変化が見られた。

  1. 「部下育成」の2項目(「才能の開花」「イノベーションの起きる場作り」)のレベルアップをテーマとして意図的に取り組んだリーダーが多かったこともあり、この2項目については、最も成果が上がった。
  2. メンバーとのコミュニケーションが量・質ともに改善されたことで、より建設的で本質的な議論ができるようになった。
  3. メンバー一人ひとりの価値観、興味・関心、将来ビジョン等に関心を持つようになったことにより、メンバーに対する理解が深まり、将来を見据えた関わり方や仕事の与え方、指導・育成ができるようになった。
  4. グループミーティングを活性化させるために、意図的に様々な工夫をするようになった。
  5. グループのミッションやビジョン、行動指針を明文化することで、メンバーがいま何を優先すべきかを考えるようになり、グループとしてのまとまりが出始めてきた。

グループリーダーに必要な6つのマネジメントスキルにおいて全体平均で1.25ポイントの改善が見られ、マネジメント力の底上げを達成

5.クライアント企業の評価

施策後、部下側へのアンケートでは 「部下の性格や特徴を理解し、チームがまとまるよう図ってくれるようになった。 」
「直近のチーム方針だけでなく将来テーマについてもイメージを共有しやすくなっています。 」「部下の仕事内容、業務量を把握、助言してくれるようになった。」「様々なことにチャレンジさせてくれるようになった」といった声が多く上がるようになった。
また、アンケート結果からは「チーム内のコミュニケーション活性化」「長期ビジョンの共有」「情報共有」「部下育成」「イノベーションの起きる場作り」などで着実に現場が変化を感じていることが読み取れている。

研究開発部門のトップからは、グループリーダー一人ひとりが、自身のマネジャーとしての強みと課題を客観的に把握し、改善のための具体的な行動を起こしたことで、個々のマネジメント力は確実に向上した。その結果、グループ内のコミュニケーションが目に見えて活発になり、日々のグループミーティングなどの場においても、積極的に提案や新たなアイデアが出てくる場面が多く見受けられるなど、各グループともに確実に活性化している、との評価をいただいた。

6.総括

このプロジェクトを実施したことで、シナジーやイノベーションが起きるような生産性の高いチームを作るためには、チームリーダー一人ひとりのマネジメント力を底上げすることが不可欠であるということがわかった。中でも、①チームのミッションや方向性、やるべきことを明確に示す力、②短期的な視点のみならず、未来を見据えた広い視野、そして、③チームメンバーが臆することなく自由闊達に発言できる雰囲気を作ることの3つのマネジメント力が鍵であることが明確となった。

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